ばね指(トリガーフィンガー)は、指を曲げ伸ばしする腱が通るトンネル(腱鞘)で引っかかり、カクンと弾ける・痛む・朝こわばる、といった症状が出る状態です。発症には傾向があり、年齢・性別・生活習慣に共通点が見られます。ご自身やご家族のリスク把握と、日常での予防にお役立てください。
詳しくは当院の解説ページもご覧ください:
ばね指(トリガーフィンガー)について/ 腱鞘炎について
目次
年齢の傾向
- 40〜60代で増加:特に50代前後に多く見られます。
- 小児にも少数例(主に親指):大人と原因が異なることが多く、小児は医療機関での評価をおすすめします。
- 高齢になるほど長引きやすい:組織の回復力低下により、改善に時間を要する傾向があります。
性別・ホルモンの影響
- 女性に多い:特に更年期前後で頻度が高い傾向。
- 妊娠・産後:水分貯留や抱っこ・授乳での手の酷使が重なり、親指や中指に症状が出やすくなります。
- 更年期:ホルモン変化により腱鞘が硬くなりやすいと考えられています。
生活習慣・職業の共通点
反復動作と「強い握り」を伴う作業ほどリスクが上がります。
- 家事・育児:包丁作業、重い鍋・フライパン、雑巾絞り、抱っこ。
- 仕事:理美容、調理、介護・看護、製造・物流、農作業・園芸、建設(振動工具の使用)、清掃。
- デスクワーク・IT:長時間のマウス操作、打鍵、タブレット/スマホの片手操作(親指連打)。
- 趣味:ゴルフ・テニス・クライミング、楽器(ギター・ベース・ピアノ)、編み物・手芸、ゲーム。
- 環境要因:寒冷下の作業(朝のこわばりが強く出やすい)、振動工具の長時間使用。
体質・既往歴の共通点
- 糖尿病:発症率が高く、症状が強く出たり治りにくい傾向があります。
- 炎症性疾患・甲状腺機能異常:関連が報告されています。
- 手根管症候群との併存:同じ手で同時に起きることがあります。
- 家族歴・体質:腱や結合組織が硬くなりやすい体質の方は注意。
動作のクセに潜むリスク
- 指を曲げっぱなしで握り続ける(工具・スマホ・買い物袋など)。
- 親指と人差し指で強くつまむ、細い柄を強握する。
- 休憩なしに同じ作業を続ける、朝一番にいきなり力仕事をする。
- 片手だけに負担が偏る(利き手頼み)。
こんなサインは要注意(セルフチェック)
- 朝、指が伸びにくい・こわばる。
- 曲げ伸ばしの途中で引っかかり、カクンと弾ける。
- 指のつけ根(手のひら側のシワ付近)を押すと痛い・コリコリする。
- ひどいと、自分の手で反対の手を使わないと伸ばせない(ロック)。
- 腫れ・熱感・赤みを伴う痛みが続く。
予防と日常ケアのコツ
道具の工夫
- グリップを太く柔らかくする(グリップカバー、滑り止め手袋)。
- よく使う道具は軽量化・電動化で握力負担を減らす。
- スマホは両手操作、スタンド活用で親指の連打を減らす。
作業の組み立て
- 20〜30分ごとに30〜60秒の手休め(握らない・指を軽く開く)。
- 片手作業は左右で交互に。強握が続くタスクはローテーション。
ウォームアップとクールダウン
- 朝や作業前にぬるめのお湯で温め、指をやさしく開閉・手首を回す。
- 痛みが出た日は強いストレッチや強圧マッサージは避け、やさしい腱滑走や「軽く握る→開く」で可動域を保つ。
サポート用品
- 親指や痛む指を休ませる簡易サポーター・テーピングは有効な場合あり(長時間の強固定は避け、専門家に相談を)。
受診・相談の目安
- 指がロックする、強い痛み・腫れ・熱感、しびれを伴う。
- 2〜3週間セルフケアをしても改善しない、日常や仕事に支障が出ている。
- 糖尿病など基礎疾患がある、両手や複数指に及ぶ。
これらの場合は整形外科での医師評価を推奨します。注射や手術が適応となるケースでは、当院は保存療法の併用や術後の運動指導で連携いたします。ばね指の詳しい説明はこちらをご参照ください。
当院でできること(はやしだ鍼灸整骨院)
- 評価:痛みの部位、使い方のクセ、作業・生活動線の確認。
- 施術:前腕〜手内筋の筋膜リリース、関節モビライゼーション、物理療法(超音波など)。
- サポート:テーピングやサポーターの選び方・使い方、腱滑走を中心とした自宅エクササイズ指導。
- 負荷設計:仕事・家事・趣味に合わせた「握る時間・強さ・頻度」の調整プラン作成。
- 医療連携:ロックが強い、発赤・熱感が強い、長期化例などは整形外科へ速やかにご紹介。
初めての方は、来院前に以下もご覧ください:
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ご予約・お問い合わせ
はやしだ鍼灸整骨院
住所:大阪市東住吉区桑津1-12-27
電話:0667137755
公式サイト:https://hayashida-sinkyuu-seikotsu.com
公式LINE(整体):https://x.gd/l1N2x
診療時間
平日 9:00-13:00/16:00-20:00
土曜 9:00-13:00
休診:日曜・祝日
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まとめ
- 強く握る時間を短くする。
- 反復作業は小分けにして休む。
- 指をやさしく伸ばして温める。
ばね指は「年齢・性別・ホルモン変化」に加え、「強い握りの反復」が重なると起きやすくなります。気になるサインがあれば、無理を続ける前に当院へご相談ください。お電話や公式LINEから簡単にお問い合わせいただけます。







